ANAの欠航補償って、実際いくら出るの?
結論からお伝えすると、ANAの欠航補償は、会員ステータスと搭乗クラスによって金額が変わります。
機材故障で欠航になり、翌日の便に振り替えられたとき、いちばん知りたいのは「ホテル代がどこまで出るのか」だと思います。
- 空港のカウンターで「宿泊費は15,000円まで」と言われた
- 立て替えたホテル代、本当に戻ってくるの?
- 上級会員だと、何か違うの?
ANA公式サイトに書かれているのは「15,000円」という数字だけ。ステータスによる違いは、どこにも書かれていません。
私は新千歳空港発・中部国際空港行きの便が機材整備の影響で欠航し、翌日振替+1泊を経験しました。
私はANAダイヤモンド会員、同じ便の友人はステータスなし。
2人分の補償メールを並べて比較でき、さらにANAに電話で直接確認しました。
この記事では、実際に届いた金額・ANAの公式回答・カウンター案内との食い違い・申請時の落とし穴までまとめます。
読み終えれば、次に欠航に遭ったとき「自分はいくらまで使えるのか」を確認してからホテルを選べます。
- ダイヤモンド会員と一般会員の補償額はきっちり2倍違った(実額を公開)
- 宿泊費・交通費の上限はステータス/搭乗クラスで3段階(ANA電話回答)
- 公式サイトの記載は15,000円のみ。ステータス別の記載はない
- カウンターの案内を信じてホテルのランクを下げて損した実話
- 同行者と補償額が違うと合算の領収書では申請できない
- 申請は出発予定日から30日以内。オンラインで領収書をアップロード
ANA欠航補償の実額|ダイヤモンド会員と一般会員で2倍違いました

まず、いちばん大事な数字から。同じ便・同じ欠航理由で、2人に届いた補償額の比較です。
| 費目 | 私(ダイヤモンド会員) | 友人(ステータスなし) |
|---|---|---|
| 飲食費・お詫び金 | 4,000円 | 2,000円 |
| 宿泊費・交通費 | 30,000円(相当) | 15,000円(上限) |
費目も、金額も、きれいに2倍でした。
同じ便、同じ理由の欠航、同じ日の同じホテル。違っていたのは会員ステータスだけです。
予約は別々で、私はユナイテッド航空の特典航空券、友人はANAの特典航空券。
ANAに運賃を払っていない特典航空券でも、私にはダイヤモンド会員の金額が適用されました。
※メールの文面は、私あてが「30,000円(相当)」、友人あてが「上限15,000円(相当/名)」でした。書き方は違いますが、どちらも領収書の実額にもとづく支払いです。
新千歳空港で機材整備による欠航に遭遇|翌日振替で1泊が必要に

2026年8月5日、北海道旅行の帰りのことでした。
新千歳空港18時35分発・中部国際空港行きのANA便に搭乗予定で、ANAスイートラウンジでくつろいでいたところ・・。
17時11分、スマホに「【ANA】欠航のお知らせ」が届きました。理由は使用する飛行機の手配ができないためです。
起きたことは、とてもシンプルです。
- 搭乗予定だった新千歳空港発・中部国際空港行きのANA便が、機材整備の影響で欠航
- 当日中の代替便はなく、翌日の便に振替
- 北海道でもう1泊することに
- ホテルは私が2人分をまとめて手配・支払い(これが後で効いてきます)
ここで重要なのが欠航の理由です。
今回は機材整備=航空会社側の都合なので補償の対象になりますが、天候が理由の欠航は自己負担になります。
カウンターの並び方・提案される振替便の順番・ホテル探し・預けた荷物の受け取りまで、当日の動き方は【実録】ANAが欠航になったら最初にやること|振替は早い者順でしたで詳しく書いています。いま空港で困っている方は、先にそちらをご覧ください。
ちなみに、この日お世話になった新千歳空港のラウンジについては別記事にまとめています。→ 新千歳空港ANAラウンジ体験記/新千歳空港ANAスイートラウンジ体験記
カウンターの「15,000円まで」を信じて、ホテルのランクを下げた話

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい失敗談です。
- 欠航が決まった時点で、空港のANAカウンターでは「宿泊費・交通費は一人15,000円が上限」と案内された
- その金額になるべく収まるよう、ホテルのランクを下げて予約した(実際にかかったのは2人で31,390円)
- ところが夜9時過ぎに届いたメールに書かれていたのは30,000円(相当)だった
ホテルにチェックインしたのが20時08分。メールが届いたのは、その1時間ほどあとでした。
たった1時間の差で、選べたはずの選択肢を逃しました。
実際にかかった費用は2人で31,390円でした
「一人15,000円まで」=2人で30,000円が上限だと思っていたので、その範囲に収まるようにホテルを探しました。実際にかかったのがこちらです。
| 費目 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| ホテル(2人・朝食付き) | ANAクラウンプラザホテル札幌 | 26,470円 |
| 交通費(快速エアポート・自由席) | 新千歳空港⇔札幌 1,230円×2人×往復 | 4,920円 |
| 合計 | 31,390円 |
新千歳空港の周辺はすでに満室で、札幌まで範囲を広げてようやく見つけた1室でした。
ちなみに、選んだのは朝食付きのプランです。
欠航当日、カウンターでの補償額の説明でも「食事を含めるかどうかは自由。ホテル代として請求できます」と案内されました。実際、受け取った領収書も朝食込みで「宿泊料金」の1本になっています。
上限に収まるなら、朝食付きを選んだほうが翌朝の食事代が浮きます。
そしてその夜、9時過ぎに届いたメールに書かれていた金額は、私が30,000円(相当)・友人が15,000円(上限)。
私ひとりの枠だけで、2人ぶんの費用がほぼまかなえる金額でした。
一人ずつの上限なので単純合計はできませんが、2人あわせて45,000円ぶんの枠がありました。実際に使ったのは31,390円です。
快速エアポートには指定席(Uシート)もありますが、節約するつもりで自由席にしました。
スーツケースを持った状態で、座れず札幌まで乗っています。
ホテルももう1ランク上を選べたはずですし、電車も指定席にできたはずでした。
納得できなかったので、ANAに電話で確認しました。カウンターの説明に相違があったことについては、謝罪がありました。
ただし、支払われるのはメールに書かれた条件どおり。つまり「実際にかかった額まで」です。
カウンターでの案内に相違があったことは謝罪。
ただし補償はメール記載のとおりで、飲食費は領収書不要/宿泊費・交通費は領収書の実額にもとづく支払い。
「案内が正しければもう少しいいホテルにできた」「電車を指定席にできた」といった、案内ミスがなければ選べたはずの選択肢への考慮・救済は一切なし。
つまり——上限いっぱいまで使わなかったぶんは、あとから取り戻せません。
- カウンターでは一律の金額(15,000円)で案内されることがある
- 上位ステータスの人ほど、そのまま信じると損をする
- ホテルを決める前に、自分の上限額をメールで確認する
- メールが届いていなければ、その場でANAに自分の上限を聞く
(当日の振替カウンターで)「私は、〇〇会員です。補償は同じですか?」
もしくは、
「私は、ファーストクラス搭乗者です。補償は同じですか?」
私のメール到着時間は午後9時過ぎでした。その場で確認してみてください。当日のカウンターは、大勢の方でパニック状態です。担当員の見落としがあるかもしれません。
ANAの欠航補償はどう決まる?|ステータスと搭乗クラスの2軸で変わる

ANAに電話で直接確認したところ、補償額の決まり方について次のような回答が得られました。
飲食費・お詫び金は「ステータスによる違い」
| 会員ステータス | 飲食費・お詫び金 |
|---|---|
| ダイヤモンド | 4,000円 |
| ステータスなし(一般) | 2,000円 |
こちらはステータスで金額が変わると明言されました。
この点については、ANAスイートラウンジのコンシェルジュにも尋ねてみました。
- 「補償額はステータスによって違う」と明言
- 「プラチナも金額が違う」(具体的な金額は未確認)
電話窓口とコンシェルジュ、2つのルートで同じ説明が出てきました。
※コンシェルジュから聞けたのは飲食費・お詫び金についての説明です。プラチナの具体的な金額は確認できていません。
宿泊費・交通費は「3段階」に分かれている
ANAの説明では、宿泊費・交通費の上限は次の3区分です。
- ダイヤモンド会員 & ファーストクラス予約者(私はここ=30,000円・相当)
- 国際線ビジネスクラス(他の区分。金額は未確認)
- エコノミー(友人はここ=15,000円・上限)
※区分2(国際線ビジネスクラス)の金額は、私が対象外だったため実際の数字を確認できていません。「他の区分が存在する」ことまでが確認できた事実です。
公表されていない金額のテーブルが、たしかに存在します。
ANAの欠航補償の対象になるケース・ならないケース

ここからは、ANA公式サイトに書かれている内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる | 予約便出発予定日の前日または当日に発生した機材故障などによる遅延・欠航 |
| 対象にならない | 天候が理由の欠航・遅延(宿泊費は自己負担) |
| 補償される費用 | 飲食費(領収書不要)/宿泊費・交通費(実費・上限あり) |
| 精算方法 | いったん自分で立替払い→ 領収書を提示 |
| 申請期限 | 予約便出発予定日から30日以内 |
| 公式サイトの上限表記 | 15,000円(ステータス別の記載はなし) |
公式ページに載っている数字は15,000円だけ。私に届いたメールには30,000円(相当)とありました。
この公開情報と実際の運用のギャップこそが、この記事を書こうと思ったきっかけです。
ANA欠航補償の申請方法|合算の領収書が使えるのは補償額が同じ人だけ

補償の申請は2024年7月18日以降オンライン化されています。領収書を撮影して「補償申込みサイト」からアップロードする流れです。
- ANAから届く補償の案内メールを確認する(自分の上限額はここに書いてあります)
- 宿泊費・交通費を自分で立て替えて支払い、領収書をもらう
- 補償申込みサイトで領収書の写真をアップロードする
- 予約便出発予定日から30日以内に申請を完了する
交通費は交通系ICカードで乗ると申請できません
申請でいちばんつまずきやすいのが、交通費の領収書です。
SuicaなどのICカードでタッチして乗ると、補償の申請に使えません。
必要なのは領収書、または金額が印字された切符。ICカードだと、そのどちらも手元に残らないからです。
- 電車は券売機か窓口で切符を買う(ICカードは使わない)
- 領収書を受け取るか、金額の入った切符を残しておく
- タクシーも必ず領収書をもらう
- ホテルはチェックアウト時に領収書を受け取る。ポイント払いは避ける(実費として認められない可能性があります)
- 同行者と補償額が違うなら、ホテルの領収書は人別に分けてもらう
私は快速エアポートを利用したので、券売機で切符を購入しました。何気なくICカードで乗ってしまうと、あとから取り返しがつきません。
合算した領収書でも、まとめて申請できます
まず、できることから。
申請フォームには「領収書に含まれるご同行者様の人数」という選択欄があります。

「ご同行者様と合算した領収書をお持ちの場合の限り、代表者様が『領収書に含まれるご同行者様の人数』を選択して、まとめてお申し込みください。ご同行者様が個別に追加申請することはできません。」
「なし」か「1名」を選ぶドロップダウンになっていて、2人分が1枚になった領収書は、むしろ想定されています。
ただし、この欄を使えるのは代表者だけ。同行者があとから個別に追加申請することはできません。
飲食費だけは、同行者とまとめて申請できません
「飲食費は、ご同行者様と一括でご申請いただくことはできません。ご同行者様の人数を選択せず、おひとり様ずつご申請をお願いいたします。」
飲食費・お詫び金は領収書が不要なぶん、手続きそのものは簡単です。ただし必ず一人ずつ申請します。
飲食費の申請では、同行者の人数欄を「なし」のままにしてください。
落とし穴:補償額が違うと、その合算申請が弾かれます
ここからが、私がつまずいたところです。
ホテル代を2人分まとめて払ったので、領収書は合算で1枚。同行者の人数を「1名」にして申請しようとしました。
すると、いちばん最初のステップ「お客様情報照会」の画面で、赤いエラーが出ます。

「補償内容が異なるため同時に申請できません。個別にお手続きをお願いします。」
私(30,000円・相当)と友人(15,000円・上限)で補償内容が違うため、合算では申請できないという理由でした。
じつは、ANAから届いた補償の案内メールにも、こう書かれていました。
「※ご同行者様とまとめて申請することはできません。お一人ずつ申請をお願いします。」
フォームには合算用の欄があるのに、メールには「お一人ずつ」。案内が少しちぐはぐですが、実際に弾かれたのはフォームのほうです。
同行者と補償区分が違うなら、領収書は最初から人別に分けてもらう。
チェックイン時やチェックアウト時に「別々でお願いします」と伝えるだけです。あとから金額を分割・按分して説明するより、はるかにラクでした。
この仕組み自体が「ステータスで補償額が違う」証拠です
ここで、少し立ち止まってみてください。
申請フォームは、2人の補償内容が同じかどうかを判定して、違えば入口で弾いています。
ANAのシステムは、人によって補償額が違うことを前提に作られている。
電話窓口の回答、スイートラウンジのコンシェルジュの証言に続く、3つ目の裏づけでした。
補償金の受け取り方は4つから選べます

申請の最後に、受け取り方法を選びます。
| 受取手段 | 備考 |
|---|---|
| ANAのマイル | 予約時、または搭乗手続き時に登録した本人のマイル口座のみ |
| ANA SKY コイン | — |
| 銀行振込 | — |
| 電子マネー | EdyギフトID/nanacoポイント/PayPayマネーライト/ Amazonギフトカード/ANA Pay |
注意したいのが、画面にこう書かれていることです。
「受取手段により換算レートは異なります」。
つまり選ぶ手段によって、受け取れる金額が変わります。マイルやスカイコインを選ぶ場合は、換算後の数字を確認してから決めてください。
飲食費・お詫び金と、宿泊費・交通費は別々に申請するので、受け取り方もそれぞれ選べます。
上級会員はトラブルのときこそ差が出る|ANAステータスの隠れた価値

ラウンジや優先搭乗のように、上級会員の特典は「順調なとき」に使うものだと思っていました。
でも今回わかったのは、トラブルに遭ったときこそ差が出るということです。
- 飲食費・お詫び金が2倍(4,000円 / 2,000円)
- 宿泊費・交通費も2倍(30,000円 / 15,000円)
- 特典航空券でもステータスの金額が適用された
トラブルは選べません。だからこそ「もしものときに倍の枠がある」というのは、思っていた以上に大きな安心材料でした。
ANAの上級会員の目指し方は、こちらの記事にまとめています。→ 【2026年SFC修行】今から始めるべきか?新PPルールと最新ルート/ANA SFC制度変更2028の最新状況
ANAの欠航補償に関するよくある質問

まとめ|ANAの欠航補償はステータスで変わる。上限を確認してから動く

新千歳空港での機材整備による欠航でわかったことを、最後にまとめます。
- 補償額は会員ステータスと搭乗クラスで変わる(ANA電話回答)
- ダイヤモンド会員と一般会員で、飲食費も宿泊費・交通費もきっちり2倍
- 宿泊費・交通費は3段階。他区分(国際線ビジネス)の金額は未確認
- カウンターでは一律15,000円と案内されることがある
- ホテルを決める前に、自分の上限をメールで確認する
- 同行者と補償区分が違うなら、領収書は人別に分ける
- 申請は出発予定日から30日以内・オンライン
欠航に遭ったら、まず自分の補償上限を確認してからホテルを選んでください。
公式サイトには書かれていない運用ですが、上級ステータスは欠航のときにもしっかり効いていました。ステータスを持つ意味が、ラウンジ以外のところにもあると実感した出来事です。
※本記事は、私が実際に受け取ったANAからの案内と、ANAへの電話確認にもとづく個人の記録です。補償額の区分は公表されておらず、運用は変更される可能性があります。金額を保証するものではありませんので、ご自身のケースは必ずANAにご確認ください。
