2026年4月、ついに発表されたANAとIHGの「包括的ロイヤルティ・パートナーシップ」。
ANAの上級会員なら、IHGのエリート資格が手に入るというビッグニュースに期待が高まっています。
ANAダイヤ会員が2泊でIHGプラチナになれるなんて、破格すぎない?
確かにインパクトは大きいですが、マリオット系を愛用してきた私から見ると『注意が必要』だと感じています。
IHGのプラチナは、マリオットのプラチナとは特典内容が大きく異なるからです。
本記事では、ANAダイヤモンド会員である私が、今回の提携を「どう活用すべきか」を冷静に分析。
現時点で判明している事実と、10月の詳細発表を待つべき「未確定の落とし穴」まで整理しました。
※この記事は2026年4月の発表内容をもとにした先行解説です。詳細条件は未発表の部分が多いため、新情報が出しだい本記事を更新していきます(最終更新:2026年7月16日)。
ANA×IHG提携で始まる3つの新特典

今回の発表の柱は次の3つです。いずれも2026年10月以降、順次提供開始と発表されています。
| 新特典 | 内容 | 対象 |
|---|---|---|
| ステータスマッチ | ANA上級会員にIHGのエリート資格を付与 | AMCダイヤモンド+More/ダイヤモンド/プラチナ/ブロンズ |
| ダブルディップ | ANA国際線搭乗でマイルとIHGポイントを両取り | AMC会員かつIHG One Rewards会員 |
| ポイント相互交換 | 新たにANAマイル→IHGポイントの交換が可能に | AMC会員かつIHG One Rewards会員 |
ANAとIHGの協力関係は約20年続いてきましたが、今回はそれを「包括的ロイヤルティ・パートナーシップ」に格上げした形です。
IHGは世界100カ国以上に7,000軒超、日本国内でも80軒超(開業中・開発中含む)を展開しており、ANAホテルズやインターコンチネンタル、クラウンプラザ、ホリデイ・インなどが対象ブランドになります。
① ステータスマッチ:ANAダイヤなら「2泊」でIHGプラチナ
今回の目玉です。ANAのステイタスに応じて、IHG One Rewardsの宿泊実績(エリート資格対象泊数)がまとめて付与されます。
| ANAステイタス | 付与されるIHG宿泊実績 | 到達できるIHGエリート | 追加で必要な宿泊 |
|---|---|---|---|
| ダイヤモンド+More | 68泊分 | ダイヤモンドエリート | 2泊 |
| ダイヤモンド | 38泊分 | プラチナエリート | 2泊 |
| プラチナ | 20泊分 | ゴールドエリート | なし(即時) |
| ブロンズ | 10泊分 | シルバーエリート | なし(即時) |
ポイントは「2泊残し」の設計になっていることです。
IHGのエリート資格は通常、シルバー10泊・ゴールド20泊・プラチナ40泊・ダイヤモンド70泊の宿泊実績が必要です。
今回のマッチでは、ゴールドとシルバーは必要泊数ぴったりが付与されるので即時到達。
一方、プラチナとダイヤモンドは「あと2泊」だけ自分で泊まる必要があります。
つまりANAダイヤモンド会員の私の場合、IHG系ホテルに2泊するだけで、本来40泊必要なプラチナエリートに到達できることになります。
ダイヤモンド+More会員なら、2泊で最上級のダイヤモンドエリート(通常70泊)に到達できる計算です。
ただし「IHGのプラチナ・ダイヤモンドで実際に何が受けられるのか」はマリオットと大きく違います。ここを取り違えるとがっかりするので、この後で整理します。
IHGのプラチナエリート以上になると、客室アップグレードやレイトチェックアウトなどの優待が受けられます。
マリオットのプラチナ獲得に年間50泊必要なことを考えると、「2泊で上級会員」は他社と比べても破格の条件です。
IHGの「プラチナ」は朝食もラウンジもつかない|マリオットとの決定的な違いを解説
ここはマリオット派の方が必ず誤解するポイントなので、先に整理します。
マリオットではプラチナやチタンになるとラウンジと朝食が付きますが、IHGは同じ「プラチナ」でも中身がまったく違います。
| IHGエリート | 客室アップグレード | ウェルカム特典 | 朝食 | ラウンジ |
|---|---|---|---|---|
| シルバー | ― | ― | ||
| ゴールド | ― | ― | ||
| プラチナ | 空室次第で無料 | ポイント or ドリンク/軽食 | (選べない) | |
| ダイヤモンド | 空室次第で無料 | 朝食 or ポイント or ドリンク/軽食 | (選択制・本人+同室1名) |
ポイントは2つあります。IHGは最上級のダイヤモンドでも、ラウンジアクセスは『ステータス特典』には含まれないということ。
そしてダイヤモンドの朝食も自動ではなく、チェックイン時のウェルカムギフトで「朝食・ポイント・ドリンク」から1つを選ぶ方式だということです。
これをANA×IHGマッチに当てはめると、こうなります。
- ANAダイヤモンド → IHGプラチナ相当。
このままでは朝食もラウンジもつきません(客室アップグレードは受けられます)。 - ANAダイヤモンド+More → IHGダイヤモンド相当。
ウェルカムギフトで朝食(本人+同室1名)を選べます。
マリオットのプラチナ感覚で「ANAダイヤなら当然朝食付き」と思っていると、肩透かしを食らいます。ANAダイヤがマッチするのはIHGプラチナ=朝食・ラウンジなし、が出発点です。
朝食・ラウンジのカギは「マイルストーン特典」の年間ラウンジ権
では、IHGでラウンジと朝食を確保する道はないの?
じつはあります。それが「マイルストーンリワード」です。
IHGには、宿泊数が20泊・30泊…と10泊刻みで100泊まで達成するごとに、好きな特典を1つ選べる「マイルストーンリワード」という仕組みがあります。選べる特典は主に次の4つです。
- ボーナスポイント(5,000〜10,000ポイント)
- 飲食(F&B)クレジット
- 確約スイートアップグレード
- 年間クラブラウンジアクセス権
この中の「年間クラブラウンジアクセス権」は、40泊と70泊のマイルストーンで選べます。
これを取ると対象ホテルのクラブラウンジが使え、ラウンジでの朝食・アフタヌーンティー・カクテルタイムがすべて対象になります。
有効期間は取得年の年末まで+翌年まるまる1年(実質1年半近く)と太っ腹です。
ここでステータスマッチとつながります。
- ANAダイヤモンド:38泊分付与+自分で2泊=40泊 → 40泊マイルストーンの年間ラウンジ権に手が届く
- ANAダイヤモンド+More:68泊分付与+2泊=70泊 → 40泊・70泊の両方に到達(Traicyの報道では「8つのマイルストーン特典を選べる」とされています)
ただし、ここが今回いちばん確認したい未確定ポイントです。
「ステータスマッチで付与された泊数が、マイルストーン特典のカウントに含まれるのか」は、公式にまだ明言されていません。
含まれるなら「実質2泊で1年半のラウンジ・朝食」という破格の話になりますが、含まれない場合はANAダイヤはIHGプラチナ止まり(=アップグレードは受けられるが朝食・ラウンジなし)になります。
10月の正式発表で最優先に確認して追記します。
SFC会員は対象になる?(現時点では明記なし)
私のブログの読者さんに一番関わるのがここだと思います。
プレスリリースに記載されている対象は「ダイヤモンド+More・ダイヤモンド・プラチナ・ブロンズ」の4ステイタスのみで、SFC(スーパーフライヤーズカード)会員が対象かどうかは現時点で明記されていません。
参考までに、2024年・2025年に実施された期間限定のANA×IHGステータスマッチでは、SFC会員も対象に含まれていました。
今回も対象になる可能性はありますが、これは推測の域を出ません。10月の詳細発表で必ず確認し、この記事に追記します。
② ダブルディップ:海外発券勢にさらなる追い風
2つめは、ANA国際線に乗るとANAマイルとIHG One Rewardsポイントの両方が貯まる「ダブルディップ」です。
ただし対象には条件があります。
- ANAが運航し、ANA便名が付与された国際線であること
- 海外発の旅程であること
日本発の旅程は対象外で、あくまで「海外発」限定です。
積算されるポイント数はフライト距離と予約クラスに基づくと発表されていますが、具体的な積算率はまだ公開されていません。
海外発券でダイヤモンドやプラチナを目指している方にとっては、同じフライトでホテルポイントまで貯まる純増の特典になります。
海外発券の実例は台北発券でダイヤモンドを防衛した記事で詳しく解説しているので、あわせてどうぞ。

③ ポイント相互交換:ANAマイル→IHGポイントが新登場
これまでも「IHG One RewardsポイントからANAマイルへの交換」は可能でしたが、今回新たに逆方向、つまり「ANAマイルからIHGポイントへの交換」ができるようになります。
交換レートはまだ発表されていません。
正直なところ、マイルからホテルポイントへの交換は一般的にレートが悪くなりがちなので、私は「使い道に困った端数マイルの救済」くらいの位置づけで見ています。
レートが発表されたら、特典航空券・スカイコインとの価値比較をこの記事に追記します。
マリオット派・ANAダイヤの私はこう見る
結局、マリオット派の私たちはIHGを使うべきなの?
私は、「IHGを2番目のホテルチェーンにする理由が初めてできた」と思っています。
マリオットが高騰している時の逃げ道や、石垣島のようなマリオット空白地の補完として活用するのが賢い選択ですね。
これまでIHGに浮気しなかった最大の理由は、上級会員資格をゼロから育てる負担でした。
それが2泊で解消されるなら、話は変わってきます。
特に魅力を感じているのは次の3点です。
- マリオットが高すぎる都市での逃げ道になる。
近年は東京や大阪のマリオット系の価格高騰が続いています。
同じ都市でインターコンチネンタルやクラウンプラザがプラチナ待遇で使えるなら、宿泊の選択肢が実質2倍になります。 - ANA国際線+IHG泊の相性が良い。
ダブルディップと合わせると「ANAで飛んでIHGに泊まる」動線でマイルもポイントも二重に貯まる設計になっており、ANA上級会員ほど得をする作りです。 - マリオット系がない地域を補完できる。
たとえば石垣島にマリオット系はありませんが、IHGなら「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」があります。
マリオットでカバーできない場所でIHGの上級会員待遇が使えるのは、想像以上に実用的です。
正直に言うと、私はこれまで「マリオットのステータスで朝食もラウンジも使えるのに、わざわざIHGに泊まる理由はない」と思っていました。
でも、マイルストーンの年間ラウンジ権が本当に手に入るなら話は別です。
ラウンジと朝食が付くなら、一度試しに泊まってみたい・・。
そう思わせる力がこの提携にはあります。
ちなみにIHGは公式サイトから予約すると会員向けの割引プランが出ていることが多く、石垣リゾートを含む対象ホテルで使えます。
気になった方はIHG公式サイトで空室・料金をチェックしてみてください。
\IHG公式サイト/
一方で弱点も書いておきます。
ステータスマッチで得たIHGプラチナの「維持条件」がどうなるか(毎年ANAステイタスがあれば自動更新なのか、初年度限りなのか)は未発表です。
ここが初年度限りだと魅力は半減するので、確認でき次第追記します。
まだ発表されていないこと(今後この記事で更新します)
現時点で未発表・未確定の項目を正直にまとめておきます。
- 開始日の正確な日付(現時点では「2026年10月以降、順次」のみ)
- ステータスマッチの申請方法・登録手順
- SFC会員・一般AMC会員の扱い
- マッチで得たIHGエリート資格の有効期限・更新条件
- 付与泊数がIHGマイルストーン特典(40泊の年間ラウンジ権など)のカウントに含まれるか
- ダブルディップのポイント積算率
- ANAマイル⇔IHGポイントの交換レート
新しい発表があり次第、この記事に追記していきます。ブックマークしておいていただけると嬉しいです。
今できる準備は2つ
最後に、10月の開始までにやっておくと良いことを2つだけ。
- IHG One Rewardsに無料登録しておく。
ステータスマッチもダブルディップも、IHG One Rewards会員であることが前提です。登録は無料なので、口座だけ先に作っておきましょう。 - 自分のANAステイタスを確認しておく。
今年ダイヤモンドやプラチナに届きそうな方は、このステータスマッチの価値も含めて修行計画を考えると良いタイミングです。
ANAの上級会員資格の価値が「空の上」から「ホテル」まで広がる、久しぶりに大きなニュースでした。続報が出たら、この記事でお会いしましょう。
※本記事の情報は2026年4月22日のANAホールディングス・IHG共同発表および2026年7月16日時点の公開情報に基づきます。


